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その時歴史は動いた「伝統とカジュアルの融合 Royal Pop」

長生きはするものですね。こんなことが実現するとは時計ファンは驚いたでしょう。オーデマ ピゲ × スウォッチ「Royal Pop」の爆誕です。長く時計業界に携わってまいりましたが、この「嘘のような本当の話」は、2026年一番の話題だと思います。
※ 当店はRoyal Popの取扱店ではございませんので予めご了承ください。

「Royal Pop」に、なぜ私達は驚くのか

まず、この両社は極端に異なる背景を持っています。オーデマ ピゲは1875年、スイスのジュウ渓谷ル・ブラッシュで誕生した、世界最高峰と謳われるマニュファクチュールです。今なお創業者一族による経営が続いており、巨大なコングロマリット(リシュモンやLVMH、スウォッチグループなど)に属さない独立性と、伝統と革新を具現化した時計作りを誇ります。

一方のスウォッチは、1983年に誕生。「ファッション」「プラスチック」「低価格」という、当時のスイス時計の厳格なイメージを覆すコンセプトで大ヒットを記録し、クォーツショックによって低迷していたスイス時計業界の復活に大きく寄与した救世主でもあります。

もしオーデマ ピゲがコラボレーションするなら、2021年話題になった「ノーチラス 5711/1A-018 ティファニーブルー」のような、ビッグネーム同士を期待していますし、スウォッチなら、同グループからまだコラボレーションしていないブレゲがあります。その枠を飛び越えて登場した「Royal Pop」は非対称型コラボとして歴史に残るモデルではないでしょうか。

コラボレーションにおけるメリットは

スウォッチにとって、このプロジェクトが大きなメリットをもたらすことは明白でしょう。著名なデザイン料やロイヤリティの支払いが発生したとしても、生産すればするほど利益を生み、今回のコラボレーションでスウォッチ自体のブランドステータスをさらなる高みへと引き上げます。

では、オーデマ ピゲはどうでしょうか。「高額商品の多いブランドであるため、低価格帯のモデルが登場することは、本来のブランド価値が低下してしまうのではないか」と懸念される顧客もいらっしゃるかもしれません。しかし、オーデマ ピゲほどの確固たる地位を築いたブランドの価値が、この遊び心溢れるコラボレーションによって揺らぐことはないでしょう。ロイヤリティは確実な利益となりますし、将来の時計愛好家となる若い世代に広くブランドを知らしめる絶好の機会となり、長期的な顧客の囲い込みに繋がると考えられます。 結果として、どちらのブランドにとってもメリットのあるプロジェクトだと思います。

ブライトリング × スウォッチは登場するのか?

ブライトリングユーザーから「この流れに乗って、ブライトリングからもスウォッチとのコラボレーションモデルが登場するのでは?」というお声をいただくことがございます。「いつかはバイオセラミック製のクロノマットを見てみたい」という夢を抱かれるのも当然です。

しかし、将来的にブライトリングとスウォッチがコラボレーションする可能性は極めて低いでしょう。現在のブライトリングは特定の巨大時計グループに属さず、独立した発展を遂げています。

直近ではハウス・オブ・ブランズを立ち上げ、多ブランド体制を構築しつつあります。自らの手で独自のブランドポートフォリオを形成している今のブライトリングが、競合する他グループ(スウォッチグループ)と協業するという道を選ぶことは、企業戦略の観点から考えにくいと推測します。純粋な自社ブランドの探求に情熱を注いでいるブライトリング。
新製品が今から楽しみですね。

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この記事の監修者

新田 役職: セールススタッフ

二十代は東京で某百貨店の時計売場に勤務。地元に戻り当時珍しかったブライトリング正規販売店のアイアイイスズに惚れ込み入社。以来、数多くの時計を見ております。時計選びに迷ったらお声掛けください!

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