WATCH 解説

ヴィアネイ・ハルターという時計師の軌跡

世界が注目する独創の時計師

2025年、スイス独立系時計ブランド「ルイ・エラール」が行っているコラボレーションプロジェクトにおいて、新たなスペシャルピース「レギュレーター ルイ・エラール × ヴィアネイ・ハルター ワールドツアー ジャパンモデル」が発表されました。

この発表を契機に、あらためて時計業界で高く評価される独立時計師ヴィアネイ・ハルターという人物に注目が集まっています。彼は単なる技術者ではなく「時をデザインする哲学者」とも言える存在。

今回は、ヴィアネイ・ハルターの生い立ち、時計師としての歩み、代表作の数々、そして今回のルイ・エラールとのコラボレーションが持つ意味についてご紹介したいと思います。

 

 

生い立ちと時計師としての目覚め

ヴィアネイ・ハルター

1963年、ヴィアネイ・ハルターはパリ郊外に生まれました。彼は幼い頃からメカニズムに強い興味を示し、機械いじりを繰り返す中で「時を刻む装置」への関心を深めていきます。14歳のときにエコール・オルロジェリー・ド・パリに入学。本格的に時計製造の技術を学ぶことになります。卒業後はアンティーク時計の修復に携わり、この経験が後の創作活動に大きな影響を与え、歴史的な時計の複雑機構や美学を吸収しつつ、それを現代的に解釈する独自の視点を育んでいったのです。

 

 

独立時計師としての挑戦

1994年にムーブメント会社を設立。有名ブランドのムーブメント開発にも関わり、複雑時計の設計には高い評価を得ていました。1998年、彼は自身のブランド「Vianney Halter」を立ち上げ、デビュー作「アンティコア」を発表。独立時計師としての道を歩み始めます。ここから、彼の独創的でアーティスティックな作品群が世に送り出されることになりました。

 

 

代表作の数々

1. アンティーク・フューチャリズムの象徴「アンティコア」

アンティーク・フューチャリズムの象徴「アンティコア」

1998年に発表された「アンティコア」は、ヴィアネイ・ハルターを一躍有名にした作品です。独自モジュールを搭載した永久カレンダーを備え、特徴的な複数の小窓式ダイヤルを組み合わせたデザインは、まるで潜水艦の計器盤やSF映画のインターフェースを連想させます。このモデルは「スチームパンクの象徴」とも評され、クラシックな技術と未来的なデザインを融合させたハルターの世界観を如実に表しました。

 

2. ブランドの代表作「クラシック」

ブランドの代表作「クラシック」

2001年、シンプルな3針モデル「クラシック」を発表。独自形状の青針、鋲打ちされたベゼルやリューズなど、一目でヴィアネイ・ハルターと分かる意匠です。またムーブメントの殆どを眺められるミステリアスワインディングローターは、アンティコア同様、初期モデルの特徴です。

 

3. 宇宙への憧憬「ディープスペース・トゥールビヨン」

宇宙への憧憬「ディープスペース・トゥールビヨン」

2013年に登場した「ディープスペース・トゥールビヨン」は、三軸トゥールビヨンを宙に浮かせたような構造で、見る者に強烈な印象を与えました。宇宙空間に漂う惑星や人工衛星を想起させ、まさに「時を超える装置」としての芸術性を備えています。

 

4. コンテンポラリーな実験作「ディープスペース・レゾナンス」

コンテンポラリーな実験作「ディープスペース・レゾナンス」

2021年、さらに進化を遂げたのが「ディープスペース・レゾナンス」。2つのテンプをレゾナンス機構で結合させ、精度を追求しながらもビジュアル的に幻想的な景色を生み出します。

 

 

ルイ・エラールとの出会い

ルイ・エラールとヴィアネイ・ハルター

スイスのブランド「ルイ・エラール」は、近年「コラボレーション戦略」で大きな注目を集めています。アラン・シルベスタイン、ステファン・クドケ、そしてヴィアネイ・ハルターといった独立時計師たちと組み、手の届く価格帯で独創的なデザインを世に送り出しているのです。

今回発表された「レギュレーター ルイ・エラール × ヴィアネイ・ハルター ワールドツアー ジャパンモデル」は、その延長線上にある日本市場を意識した25本の特別仕様。色彩、ディテール、そして背景にあるストーリー性が、ハルターの哲学とルイ・エラールの理念を融合させています。

LOUIS ERARD / ルイ・エラール
レギュレーター ルイ・エラール X ヴィアネイ・ハルター ワールドツアー ジャパンモデル
LE85246JP01BVA180

価格:¥1,155,000(税込)

日本限定 25本
防水:5気圧防水
キャリバー:SW266-1

商品詳細を見る

ご好評につきイベントは満枠となりました。たくさんのご応募、誠にありがとうございます。

また、2025年9月23日(火・祝) 16時~アイアイイスズ本店にて、ヴィアネイ・ハルター&マニュエル・エムシュ来店記念特別イベントを開催予定。現代時計界のレジェンド、ヴィアネイ・ハルター氏とルイ・エラールCEOのマニュエル・エムシュ氏にご来店いただき、昨年発表され、世界中で注目を集めたコラボレーションモデル「レギュレーター ルイ・エラール × ヴィアネイ・ハルター II」の限定25本の非常に希少な日本限定モデルが初披露されます。
ご参加希望の方はぜひ参加予約ください!

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LOUIS ERARD / ルイ・エラール

ヴィアネイ・ハルターやアラン・シルベスタインとのコラボモデルが有名なルイ・エラール。「高級時計でありながらアクセスしやすいプライシング」を哲学にもつ、スイス時計ブランドです。2019年のリブランド以降、著名時計師とのコラボレーションやメティエダール(伝統工芸)を駆使した時計ファンを虜にする時計を発表しても、彼らの哲学である「高級時計でありながらアクセスしやすいプライシング」は色あせることはありません。CEOのマニュエル・エムシュは語ります。「他のブランドではできない、若い人々をはじめ新しい顧客にリーチできる価格帯を維持しながら高級時計であり続けること、それがLouisErardの魅力です。」

この記事の監修者

新田 役職: セールススタッフ

二十代は東京で某百貨店の時計売場に勤務。地元に戻り当時珍しかったブライトリング正規販売店のアイアイイスズに惚れ込み入社。以来、数多くの時計を見ております。時計選びに迷ったらお声掛けください!

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