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気になった2022年の時計事情



本年もよろしくお願いします。さて、昨年の世相を表す漢字は「戦」。文句のない選択です。2月から始まったロシア・ウクライナ戦争から、それに伴うエネルギーや商品価格の相次ぐ値上げ。欧米(日本以外の先進国)では高インフレに対抗すべく中央銀行による政策金利の引き上げなど、経済も戦っています。そんな昨年の、気になった時計事情を記事にしてみました。

【eコマースの躍進】




新型コロナウイルス感染症の影響によりネットビジネスは拡大し、そこにリアル店舗では買えない「WEB限定」とくれば、人々が飛びつくことは容易に想像できます。高い買い物は対面じゃないと・・・というのは杞憂に終わりそうです。ブランド側にもメリットがあり、顧客の囲い込みや高い利益を見込めるため、今後も積極的な展開が予想されます。

【ロレックスが認定中古を開始】




前回のブログにも書きましたが本当に驚きましたね。これにより、二次流通市場の品質と価格を適正化し、デファクトスタンダードを握ることができるでしょうか? こちらの記事でも解説しています。

【すごいぞ!GS】




昨年の「白樺」に続いて「Kodo」コンスタントフォース・トゥールビヨンがGPHGを受賞しました! 同社の高額モデルに多い「ジャパン テイスト」ではなく、メカニカルで勝負したモデルです。左右対称のレイアウトに6時位置トゥールビヨンという王道デザインは、ブレゲのグランド コンプリケーション 3795を彷彿させ、完成度の高さを誇ります。

【防水性能の一騎討ち】




3月に発表したオメガ・シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ(6,000m防水)を、11月発表のロレックス・オイスター パーペチュアル ディープシー チャレンジ(11,000m防水)が「差した」形になりました。突然の発表は、2022年内に防水性能トップの座を奪取するため、2023年Watches and Wondersの発表を前倒ししたかも知れません。どちらも精密な設計や製造、開発過程などロマンに溢れています。実際購入となるとウルトラディープが現実的でしょうか。

【売るものがない・・・】




一部のブランドは在庫切れが常態化。弊社取り扱いでは、オーデマ ピゲ、A. ランゲ&ゾーネ、パルミジャーニ・フルリエが該当します。これほど多くのブランドが同時になくなるのは極めて稀。2023年も引き続き、需要過多と供給不足は解消することはないでしょう。直営店でさえ商品確保に必死ですからね。我々の様なホールセールはさらに厳しい年になりそうです。

【まとめ】




昨年は混沌とした中でも高級腕時計は絶好調。スイスからの腕時計輸出額は史上最高のようです。恒例の「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーブ」は3月27日(月)~4月2日(日)に開催され、最後の2日間は一般公開だとか。新型コロナや、紛争があっても時計ビジネスは拡大続けそうです。

一年前にも同じような内容を書いていました。
https://www.eye-eye-isuzu.co.jp/archives/61418

【エヌ氏のひとり言】
アイアイイスズ本店 新田

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