ブレゲのタイプ XXI 3810(品番 3810TI/H2/TZ9)が入荷しました。
ちょっと珍しいチタンモデルのタイプXXI(トゥエンティ ワン)について簡単にご紹介差し上げます。
ブレゲ:タイプ XXI 3810
品番 : 3810TI/H2/TZ9
¥1,837,000 (税込)
このモデルはタイプXXI(トゥエンティワン)の派生型として2011年に発表されました。
チタンのケースを備え、黒塗りのベゼルは1970年代から1980年代にかけて製造されたブレゲ タイプXX(トゥエンティ)の第3世代を彷彿させます。
革ベルトタイプは店頭に並ぶこともあるのですがブレスレットモデルは非常に珍しいです。
ケースサイズは42mm。
42mmのブレスレットモデルですが、チタン製なので重さを感じません。
凹凸のある回転ベゼルとシンプルなダイヤルデザインが相まってとても道具感があります。
まさにパイロットウォッチですね。
文字盤は3時位置に24時間計、9時位置に秒針、6時位置に日付と12時間積算計を備えます。
皆さんご存知のタイプXXIはインデックス(数字)が夜光になっているのですが、このチタンモデルのインデックスは植字のため光りません。
その代わりに文字盤外周にある白い”分目盛り”が全部光ります!
パイロットウォッチとして世界で一番美しいブレゲのタイプXXシリーズ。
その起源は1935年に実現されたブレゲ最初のクロノグラフ腕時計に遡ります。
ごく少量しか生産を行っていなかったこのクロノグラフは1950年にフランス政府技術部門から絶賛されます。
そしてフランス航空試験所は海軍航空部隊のパイロットのためのクロノグラフの製作を依頼しました。
コードナンバー「タイプXX」。
1954年、政府から正式に発注を受けたブレゲ社はこのクロノグラフ500個をフランス空軍、テスト飛行センター、そして海軍航空部隊に供給しました。
軍人のみが手にすることを許された「タイプXX」は瞬く間に各方面の人々の羨望の的となり、ブレゲは民間向けのクロノグラフの製造も検討するようになりました。
そして各種のモデルを発表、「タイプXX」は時代順に4世代のモデルがあり、5世代目を迎えたのが「タイプXXI」です。
2020年現在、ブレゲ タイプXXIは6種類が販売されています。
高級パイロットウォッチの代名詞であったタイプXXが2018年に生産終了となり、続いて2019年には毎秒20振動を誇ったタイプXXII(トゥエンティトゥー)
も同じく生産終了になりました。
機能はフライバッククロノグラフという複雑機構を搭載しています。
一瞬でクロノグラフ針をゼロ位置に戻し再スタートさせる“リ・スターティング・フライバック”機構、通称“フライバック”。
複雑機構のため他の一般的な時計メーカーではあまり見ることがありません。
フライバックを外したクロノグラフだけのモデルを出した方が価格を抑えられそうなのですが、ブレゲはそれをやりません。
フランス航空試験所から依頼されたという、このモデルの生い立ちを鑑みれば当然なのですが、今時珍しく思えるそういう姿勢がブレゲらしいですね。
タイプXXIはブレゲの歴史を語り継ぐ重要なシリーズであり、1935年から受け継がれるパイロットウォッチです。
是非ご検討ください。
ミサキ
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